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この項目では、競走馬について説明しています。ドイツ語歌劇については「ジングシュピール」をご覧ください。 |
シングスピール (Singspiel) とはイギリスの競走馬および種牡馬である。5か国で出走し、G1競走を4勝[1]、芝・ダートを問わない活躍を見せた。母は1980年のカナダ・ソヴリン賞年度代表馬グローリアスソング、半兄に名種牡馬Rahyや日本に輸入されメイセイオペラを出したグランドオペラがいる。
馬名のSingspiel(ドイツ語読みではジングシュピール)とは、18世紀から19世紀にかけてドイツで流行した庶民向け歌劇のことである。
戦績
2歳から4歳の前半までは常に好走するも勝ちきれず、G1競走2着が3回あるものの、重賞の優勝経験はゴードンリチャーズステークス(G3)だけであった。ところが、1996年の秋シーズンにカナダに遠征すると、カナディアンインターナショナルステークス(G1)でカナダの強豪馬チーフベアハートを破り優勝。続くブリーダーズカップ・ターフ[2]でも同じマイケル・スタウト調教師の管理馬ピルサドスキーの2着と好走。続くジャパンカップでは、日本到着直後に熱を出し状態を不安視されながら、ファビラスラフインやエリシオを抑えて優勝し、一気にトップホースの1頭となった。なお父の母ハイホークもシェイク・モハメドの所有馬として第3回ジャパンカップに出走し、1番人気で13着に敗れており、シェイク・モハメドにとっては13年越しの雪辱となった。当年、アメリカのエクリプス賞最優秀芝牡馬を受賞。
翌年は馬主の地元ドバイで開催される、世界最高賞金競走ドバイワールドカップに出走。初のダートでの競走であったが[3]アメリカのサイフォン等を破り優勝した。その後、キングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークスこそスウェイン・ピルサドスキー・エリシオらに遅れる4着となったが、コロネーションカップ、インターナショナルステークスではボスラシャム・デザートキング・ベニーザディップ・オスカーシンドラー・ドゥシャンターらといった強豪を物ともせずに優勝した。その後、再び渡米し、スタウト調教師にとって連覇となるブリーダーズカップ・ターフを目指して調教が積まれていたが、競走前日に右前脚を骨折し出走を断念。そのまま競走馬引退となった。この年のインターナショナル・クラシフィケーションではパントレセレブル、ピルサドスキーに次ぐ132ポンドを獲得している。
馬齢別競走成績
- 2歳-3戦1勝
- 3歳-6戦1勝
- 4歳-7戦4勝
- 1着 カナディアン国際ステークス (G1)、ジャパンカップ (GI)
- 2着 コロネーションカップ(G1)、ブリーダーズカップターフ(G1)
- エクリプス賞最優秀芝牡馬
- 5歳-4戦3勝
- 1着 ドバイワールドカップ(重賞)[1]、コロネーションカップ(G1)、インターナショナルステークス(G1)
種牡馬時代
イギリスのダルハムホールスタッドで種牡馬として供用され、ドバイワールドカップ親子制覇を達成したムーンバラッド、日本で活躍したアサクサデンエン、ローエングリン等を輩出した。しかし2010年の種付けシーズンから受精能力の低下が確認されていた[4]。同年7月2日蹄葉炎悪化のため安楽死された[5]。
主な産駒
※日本馬(カナ表記)以外についてはG1級競走優勝馬のみ記載。
グレード制重賞勝利馬
- 1999年産
- 2000年産
- 2002年産
- Rawaaya(サールパートクラークステークスなど重賞2勝)
- Singhalese(デルマーオークス)
- 2003年産
- 2004年産
- 2005年産
- 2007年産
- 2010年産
地方重賞勝利馬
母の父としての主な産駒
※日本馬(カナ表記)以外についてはG1級競走優勝馬のみ記載。
グレード制重賞勝利馬
- 2006年産
- 2007年産
- 2009年産
- 2008年産
- 2009年産
- 2010年産
- 2011年産
- 2012年産
- 2013年産
- 2014年産
- 2015年産
- 2016年産
地方重賞勝利馬
- 2012年産
- 2014年産
- 2015年産
- 2016年産
- 2019年産
血統表
血統背景
父インザウイングスは1990年のブリーダーズカップ・ターフ優勝馬。本馬以外にも数々のG1競走勝利馬を輩出している。母グローリアスソングは前述の通り1980年のソヴリン賞年度代表馬である。叔父に1983年のエクリプス賞最優秀2歳牡馬デヴィルズバッグ、2005年度北米リーディングサイアー・セイントバラードがいる。
また、4代母Soaringから続く牝系にはグラスワンダー・ワンダーアゲインのきょうだいがいる。
脚注
外部リンク