国鉄タサ3000形貨車
国鉄タサ3000形貨車(こくてつタサ3000がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍した私有貨車(タンク車)である。 概要本形式は、アルコール専用の20t 積タンク車として1938年(昭和13年)8月4日から1944年(昭和19年)1月19日にかけて82両(コタサ3000 - コタサ3081)が新潟鐵工所1社にて製作された。記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「コタサ」と標記する。 本形式の他にアルコールを専用種別とする形式にはタ2000形(3両)、タム8100形(11両)、タサ3200形(3両)、タサ3500形(3両)、タサ5000形(1両)、タキ500形(6両)、タキ600形(20両)、タキ3500形(179両)、タキ7200形(8両)、タキ7250形(115両)、タキ13700形(30両)、タキ13800形(25両)の12形式があった。 落成当時の所有者は、アルコール輸送、有機合成品配給統制の2社であったが、1947年(昭和22年)7月18日に内外輸送、1946年(昭和21年)9月19日に共栄産業へそれぞれ名義変更された。 1948年(昭和23年)10月13日に2両(コタサ3080 - コタサ3081)の専用種別が変更(アルコール→ベンゾール)され、本形式を離脱しタサ1000形(コタサ1011 - コタサ1012)へ編入された。 1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「燃31」(燃焼性の物質、引火性液体、危険性度合2(中))が標記された。 ドーム付き直円筒型のタンク体は普通鋼(一般構造用圧延鋼材、SS41現在のSS400)製であり、荷役方式はマンホールによる上入れ、吐出管による下出し式である。 塗色は、当初は銀色に塗装されていたがその後黒色に変更され、全長は10,300mm - 10,600mm、全幅は2,535mm、全高は3,865mm、台車中心間距離は6,600mm、実容積は25.7m3、自重は16.4t - 17.5t、換算両数は積車3.5、空車1.8、最高運転速度は75km/h、台車はアーチバー式のTR20である。 最後まで在籍した2両(コタサ3013、コタサ3028)が1989年(平成元年)12月に廃車になり同時に形式消滅となった。 年度別製造数各年度による製造会社と両数、所有者は次のとおりである。(所有者は落成時の社名)
参考文献
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