国鉄タム9400形貨車
国鉄タム9400形貨車(こくてつタム9400がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍したタンク車(私有貨車)である。 概要本形式は、塩酸専用の15t 積二軸ボギータンク車として1970年(昭和45年)9月29日から1974年(昭和49年)6月13日にかけて5両(タム9400 - タム9404)が日立製作所、日本車輌製造、三菱重工業の3社にて製作された。 1986年(昭和61年)ごろタム9800形より5両(タム9800 - タム9804)の専用種別変更(アミノ酸→塩酸)が行われ本形式に編入(タム9405 - タム9409)された。 落成時の所有者は、東洋曹達工業(その後東ソーヘ社名変更)、ソーダ商事(その後ソーダニッカヘ社名変更)、日本陸運産業(現在の日陸)の3社であり、それぞれの常備駅は、山陽本線の周防富田駅(その後1980年(昭和55年)10月1日新南陽駅に改名)、室蘭本線の幌別駅、京葉臨海鉄道臨海本線の北袖駅である。 1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「侵82」(腐食性物質、危険性度合1(大))が標記された。 タンク体は普通鋼(一般構造用圧延鋼材)製で内面はゴムライニング施工された。荷役方式は、積込口からの上入れ、空気管と液出管を用いた空気圧による上出し方式である。 車体色は黒色、寸法関係は全長は9,760mm、全幅は2,428mm、全高は3,282mm、台車中心間距離は5,660mm、実容積は12.9m3、自重は14.0t、換算両数は積車3.0、空車1.4であり、台車は平軸受・コイルばね式のTR41DまたはTR41E-8であった。 1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には5両の車籍がJR貨物に継承され、1995年(平成7年)度末時点では4両(タム9400、タム9401、タム9403、タム9404)が現存していたが、2005年(平成17年)2月に最後まで在籍した3両(タム9401、タム9403、タム9404)が廃車となり同時に形式消滅となった。 参考文献
関連項目 |