欧州自動車道路40の標識
欧州自動車道路
欧州自動車道路 (おうしゅうじどうしゃどうろ)は、ヨーロッパ における国際的な道路 網。ヨーロッパハイウェイ、欧州道路や国際E-ロードネットワークとも呼ばれる。
国境をまたがって伸びており、ルートの決定は欧州経済委員会 (United Nations Economic Commission for Europe 略称UNECE)によって行われている。そのため、この道路網はヨーロッパのみならず、欧州経済委員会参加国である中央アジア のカザフスタン 、キルギス も含んだものになっている。
多くの国では国の道路標識 の隣にヨーロッパ共通の道路標識を表示している。しかしながらスウェーデン のように、ヨーロッパ道路標識の表示に排他的な国もある。また、イギリス では全く道標を設置しておらず、アイルランド は最近計画された道路一つのみに道標を設置している。このように道路標識の表示方法などは統一されていない。
同様の国際道路網としてはアジアハイウェイ や、パンアメリカンハイウェイ などがある。
路線番号
路線番号の決定は1975年 の欧州経済委員会で定義され[ 1] 、1992年の改正およびコーカサス を含む中央アジア 諸国への延伸が2001年に行われている[ 2] 。その後さまざまなマイナーチェンジが行われて(2008年)現在に至っている。
幹線 となるクラスAの道路は2桁の番号を振っており、一方でローカル線 であるクラスBの道路は3桁の番号を振っている。例外もあるが、以下のような規則がある。
南北縦断の道路は二桁の数字を持っており、西のほうが番号が若い。X5 のように表示されるものが多い。
東西横断の道路は二桁の数字を持っており、北のほうが番号が若い。X0 のように表示されるものが多い。
中間的道路の場合南北間の道路には奇数が使われ東西間の道路には偶数が使われる。(つまり南北縦断15~25の間の道路なら北から順に17、19、21、23が割り振られる。)
Bクラスの道路の場合三桁の数字を持っており、100の桁は一番近い北の東西道路の10桁の数字を、10の桁は一番近い西の南北道路の10の桁の数字を、1の桁には通し番号が振られる。(例:一つ北にE40号線、一つ西にE49号線の場合E44xとなる。xには通し番号を入れるのでE441、E442・・・となる。)
なお、南北道路の場合ではヨーロッパは南北に広いため、101から129番の奇数番道路もAクラスとなる。101E道路よりも西のBクラスの道路の番号は001から099までで名づけられる。
例外
最初に決定された命名規則 で考えていたよりも多くの道路が欧州道路として登録されたため、多くの例外もある。
E47とE55号道路の二つのクラスAロードはノルウェー とスウェーデン に敬意を払い、番号変更を認められ、E4、E6号道路に名称変更した。これらの例外が認められたのはルートが長く、番号変更の際の費用が大きいものの、この地域のロードネットによく関連していたためであり、それ以降、スウェーデンとノルウェーはこの道路を国の表記と同様にロードネットとしての機能を持たせており統合している。この輸送路は南北間を走るものであるため本来は奇数を付けるべきところだが、これらの道路はスカンジナビア半島 からデンマーク を介しヨーロッパ 本土をつなぐためにこのような名づけになった。
そのほかにも特殊な例はいくつかあるものの、秩序を保ちにくいので、ネットワークを広げるときにのみ許可されており、UNECEは不必要に道路番号を変えたりはしない。
標識
スウェーデン、ノルウェー、デンマークなどでは自国の道路網と統合しており、自国の番号は持っていない。
多くの国ではE-ロード表記は自国のネットワークの一段上のネットワークを形成している。
標識はどの道路に続いているのかを示すために多く取り付けられているが、どこに到達するかは書いていない。
ベルギー ではE-表記が高速道路と関係している。このためE表記に案内表記も表示されており、高速道路でない部分には案内表示がされていない。
ドイツ のようにわかりづらいものの案内標識を備えている国もあり、その場合はドイツの道路網を使用しなければならない。イギリス やアイルランド 、またはウズベキスタン などのいくつかの国では、E-道路が全く案内標識を備えていなかったが、2007年7月新たに取り付けられた。
道路リスト
二都市間のつながりはダッシュ で示しており、フェリー の有無にかかわらず海をまたぐ場合は三点リーダをつけている
クラスA
南北方面主要道路
東西方面主要道路
南北方面
東西方面
– 200 km : Kristalopigi – Flórina – Vévi – Géfira
(no longer exists) - 640 km : Ankara – Yozgat – Sivas – Refahiye
(no longer exists) – 440 km : İzmir – Usak – Afyon – Sivrihisar
クラスB
– ペトロパブル – Zapadnoe (added 2003)
– ミンスク – バブルイスク - ホメリ (formerly began Klaipėda – Kaunas – Vilnius)
– 使用中止
– カレー – ルーアン – ル・マン
– ヤブベーケ – ゼーブルッヘ
– ニヴェル – シャルルロワ – ランス
– アーヘン – ザンクト・フィート – ルクセンブルク
– トリーア – ザールブリュッケン
– トゥルネー – Halle
– スビタビ – ブルノ – ウィーン
– ル・マン – アンジェ
– ル・マン – Tours
– Courtenay – トロワ
– Famalicão – Chaves
(no longer exists) – Girne (Kyrenia) – ニコシア – リマソール
著名な路線
関連項目
外部リンク