妻夫木聡
1980年〈昭和55年〉12月13日[8] -)は、日本の俳優。愛称は、ブッキー[9]。福岡県柳川市生まれ[1][2]、神奈川県横浜市出身[3]。ホリプロ所属[1]。妻は女優のマイコ[5]。 (つまぶき さとし、略歴福岡県柳川市で生まれ[2]、小学校2年生の時に航空会社で整備士として働いていた父の転勤で神奈川県横浜市に引っ越す[3]。 デビュー前の高校時代から雑誌『東京ストリートニュース』で読者モデルとして人気を博し、表紙のモデルを何度も務めていた。90年代後半にカリスマ高校生ブームを作ったスーパー高校生と呼ばれていた一人である[10]。 1997年、ナムコ(後のバンダイナムコゲームス)がアミューズ、ホリプロ、ニッポン放送とタイアップして発売されたアーケードゲーム『ザ・スタアオーディション』のオーディションイベント「アホポン・プロジェクト」で参加者約300万人の中から選ばれ第1回グランプリを獲得[2][11][12]。これが俳優になったきっかけとなる。その後所属したホリプロは戦略として当初アイドル雑誌のレギュラーはあえて狙わず、流行していたストリート系雑誌に大小問わず毎月使ってもらい、ショップ店員と並んで写真撮影したり出し方など編集者と打ち合わせて「妻夫木はおしゃれでカッコイイ」というイメージを作り出した[13]。 1998年、フジテレビヤングシナリオ大賞受賞作のテレビドラマ『すばらしい日々』で俳優デビューし[11]、眉村卓原作、小中和哉監督の映画『なぞの転校生』で映画初主演を果たす。 2001年、矢口史靖監督の映画『ウォーターボーイズ』で映画初主演[2][14]。この映画でシンクロナイズドスイミングに取り組む男子高校生を演じ、大ブレイク。第25回日本アカデミー賞では優秀主演男優賞・新人俳優賞、ゴールデンアロー賞の映画新人賞を受賞。注目の若手俳優となった妻夫木はここから快進撃を続け、2001年にテレビドラマ『天国に一番近い男』や『できちゃった結婚』に出演となった。 2002年にテレビドラマ『ランチの女王』に出演し、知名度を上げていく。 2003年、『ブラックジャックによろしく』では、医療現場の現実に打ちのめされながらも誠実さを失わない研修医の斉藤英二郎役で連続ドラマ初主演も飾る[14]。同年、池脇千鶴演じる体に障害を持つヒロイン・ジョゼと愛し合い、しかし結局、彼女から逃げてしまう青年・恒夫に扮した犬童一心監督の映画『ジョゼと虎と魚たち』で初めての本格的な恋愛映画でベッドシーンにも挑戦しそれまでの純粋な好青年のイメージを刷新させ、第77回キネマ旬報ベスト・テン最優秀主演男優賞、報知映画賞、ヨコハマ映画祭などの主演男優賞、そしてロシア・ウラジオストック映画祭の最優秀主演男優賞も獲得し、役者として次なる段階へと進んだ[15]。 2005年、『スローダンス』でフジテレビ月9枠において初主演を果たす。 2009年、『天地人』の直江兼続役でNHK大河ドラマ初出演にして初主演[16]。 2010年、映画『悪人』が第34回モントリオール世界映画祭のワールド・コンペティション部門に出品。日本でも高く評価され、主演の妻夫木も第34回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞や第53回ブルーリボン賞主演男優賞を受賞した[15]。 2013年、映画『東京家族』で山田洋次監督作品に初出演。一家の次男役を演じる。以降、家族を演じた同じ共演者たちと同じ山田組で2016年からは『家族はつらいよ』シリーズに出演し続ける[17]。 2015年、台湾・中国・香港合作となるホウ・シャオシェン監督の『黒衣の刺客』に出演。第68回カンヌ国際映画祭・コンペティション部門の監督賞を受賞した[18]。 2016年、『69 sixty nine』、『悪人』に続き3度目のタッグとなる李相日監督の映画『怒り』に出演。ゲイカップル役を演じた初共演の綾野剛とは2週間の同居生活を送るなど関係性を築き上げ[19]、第40回日本アカデミー賞 最優秀助演男優賞を受賞。 2018年、3年半ぶりに連続ドラマ主演を務めるドラマW『イノセント・デイズ』では、出演だけではなく企画にも携わった[20]。9月には野田秀樹と6度目のタッグとなった主演舞台『贋作 桜の森の満開の下』が、日仏友好160周年を記念して開催された芸術祭「ジャポニスム2018」の公式企画の一つとしてパリ公演も上演された[21]。 2020年、TBS系ドラマ『危険なビーナス』で『オレンジデイズ』以来16年ぶりの日曜劇場に主演を務め、本作の放送前日に公式Instagramを開設した[22]。 2022年、主演映画『ある男』が第79回ヴェネチア国際映画祭のオリゾンティ・コンペティション部門に出品される[23]。 2023年、先述の映画『ある男』で、12年ぶりに第46回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した[24]。 人物神奈川県立舞岡高等学校卒業[25]。高校時代は雑誌の読者モデルの傍ら、横浜スタジアムでビールの売り子のアルバイトもしていた[26]。 趣味は音楽鑑賞、映画鑑賞、ジョギング[8]。特技はベース。1999年ごろ、ミュージシャンだった兄の妻夫木晋也とともにバンド「Basking Lite」を結成していた[27]。妻夫木はベースとボーカルを担当[28]。 ミュージシャンではくるりのファンであることを公言しており[29]、「ばらの花」や「ハイウェイ」を好んで聴いている。彼にとって、くるりは青春であり、くるりと共に成長してきた。 また、インタビューでサカナクション好きであることを明かした際には妻夫木の事務所にサカナクションからグッズが送られた。また、彼らの3rdアルバム「シンシロ」のサンプル音源も送られて最初にそれを手にしたのが妻夫木だった[要出典]。 母親が佐賀県鳥栖市出身で、現在は母方の祖父母が住んでいる[30]。 俳優としての活動「月9ドラマ」や「大河ドラマ」で主演を務めるなどの実績から現代日本を代表する俳優の一人に数えられる[31]。 その人気は日本だけでなく、中国本土、香港、台湾、韓国などアジアにも及んでおり、映画『どろろ DORORO』の試写会前に香港のワールドトレードセンターで行われたキックオフイベントには約1000人のファンが詰めかけた。 俳優を始めた当初のことを妻夫木自身は後に「自分が何もできなくて、悔しくて、恥ずかしくて、最悪な自分がいた。自分の無力さを感じた」と述懐し、俳優の勉強については「誰にも習わずひとりで勉強した」と語っている。彼は「台本は100回以上、数え切れないほど読んでます。」と語った。 2005年の主演映画『春の雪』の監督である行定勲は、妻夫木とともにインタビューに応じた際、「彼には男としての親近感もあると思うんですよ。それが俳優としては重要なんです。それは彼の育ってきた環境によるメンタリティのようなものからにじみ出ているんですね。映画の主役としての器では、とてもいい素材を持っている俳優さんだと思いますね。」と妻夫木を評している[32]。 デビュー20年目を迎えた際には、今まで俳優の仕事は「待ち」の部分も大きかったが、これからは小さなことでも映画やドラマの制作側に立ち一緒に企画を作り上げていきたいと話している[33]。 私生活2016年8月4日、女優のマイコと4年間の交際を経て婚約を発表[34]、同月中に婚姻届を提出し結婚した[35]。入籍日は非公表だが、8月25日にマイコが出演舞台の公開稽古の取材にて、稽古休みに入籍を済ませ、同居を開始したことを明らかにした[36]。 2019年8月1日、マイコの第1子妊娠を発表[37]。12月11日、第1子誕生を発表した[38]。名前、誕生日、性別は非公開としている[39]。2022年9月13日、事務所を通じて第2子誕生を発表[40]。 交友関係嵐の櫻井翔と俳優の佐藤隆太とはTBSドラマ『木更津キャッツアイ』で共演したことを機に、櫻井がMCを務める同局番組『櫻井・有吉THE夜会』で3人でのプライベート旅に密着した様子も公開されるなど親交が深く、仲の良さはファンの間でもよく知られている[41]。事務所の後輩で俳優の池松壮亮は、マネージャーも同じで親交が深く、映画『ぼくたちの家族』では兄弟役を演じたが、私生活でも兄弟のように接している[42][43]。 元プロ野球選手の松坂大輔とは、妻夫木の幼馴染が横浜高校野球部出身だったため、高校時代から親交があり[44]、2021年12月4日にメットライフドーム で開催された松坂の現役引退セレモニーでは花束を贈呈、友人代表としてメッセージを届けた[45]。彼は、松坂大輔が甲子園で優勝した際の土を持っているが、彼の父が友人らに配ってしまい、少ししか残っていない。 出演映画
ドラマ
舞台
ラジオ
劇場アニメ
吹き替え
人形劇
ミュージックビデオ
CM
その他
その他書籍写真集
受賞歴映画
ドラマ
その他
脚注注釈
出典
外部リンク
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